水のコラム

トイレから下水の臭いがしたら?具体的な対処法を解説

2022年06月28日  トイレ

普段、定期的にトイレを掃除していても、トイレから異臭がして困った経験はありませんか?掃除を行っていても臭いが発生する場合は、トイレの奥から発生している可能性があります。

また、手が届きにくい場所であるため、簡単には対処できません。トイレの奥からの臭いは、いくつかの原因が考えられますが、その多くは、下水によるものです。

では、トイレから下水の臭いがしてきたら、どうすればよいのでしょうか?
今回は、トイレから下水の臭いがしてきた際の具体的な対処法について解説します。

トイレが下水臭くなってしまう原因は?

トイレから下水の臭いを感じる時、臭いはおそらく、下水管に溜まった臭いが排水管を通過して上がってきたものだと考えられます。

下水管から排水管を通って臭いが上がってくるのは、主に封水と呼ばれる水がなくなっていることが原因です。封水とは、下水から悪臭や害虫が上がってくるのを防いでいるフィルター的なものです。この封水がなくなってしまうのにも、いくつか原因が考えられます。

ここでは、トイレの下水が臭くなってしまう原因について解説します。

長時間放置しておくことによる蒸発
封水は、その名の通り水に変わりはありません。

そのため、長期間トイレを使用していないと、封水が蒸発してしまっている可能性が考えられます。封水が蒸発してしまう目安は、2ヶ月以上になります。

2ヶ月以上使用していない場合は、封水に注意が必要です。これに対して、長時間トイレを使用しない可能性がある場合は、フタを閉めて蒸発を予防する、トイレの水を流して便器の上をラップしていくことで、封水の蒸発を予防できるでしょう。

通気管が不具合を起こしている
トイレの排水管は、通気管を設置して、空気圧の調整をしている場合があります。

この通気管は、地震などの強い衝撃を受けると不具合を起こす可能性があります。

通気管に不具合が起こってしまうと、トイレの下水臭が上がってきてしまい、解消には、通気管の交換などが必要になってしまいます。

排水路での毛細管現象
毛細管現象とは、トイレの排水路部分に髪の毛やトイレットペーパーがつまり、水が流れている面積が小さくなってしまうことを指します。

このまま放置されて、水が流れにくい状態が続いてしまうと、封水切れが発生します。この場合、ラバーカップでの対処や重曹、液体のパイプクリーナーを使って対処できます。

自己サイホン作用が生じる
自己サイホンとは、トイレを流す際、便器内にある水と新しく流れてくる水が同時に排水管へ流れることを指します。

この自己サイホンが発生してしまうと、封水が溜まりにくくなり、トイレから下水臭が発生しやすくなります。

自己サイホンが生じてしまう原因には、配管や排水管の劣化、設計ミスなどが可能性として考えられるので、一度点検を行い、必要に応じて配管を交換することになります。

排水管内の空気圧が減っている
排水管内に大量の水が流し込まれると、内部の空気圧が変化します。

これにより、封水が引っ張られて水がなくなってしまうことで、下水臭を発生させます。この症状は、アパートやマンションで発生する可能性が高いのが特徴です。

排水管のサイズが細いことや通気管が設置されていないことなどが原因であるため、新たに通気管を設置したり、排水管を交換することで解決できるでしょう。

トイレから下水臭いがするときにチェックするポイント

トイレから下水の臭いがしてきたら、確認すべき点がいくつかあります。

トイレから発生する下水臭が発生する原因の多くは、封水が関係していますが、封水以外でもさまざまな原因が考えられます。

では、トイレから下水臭がした際、どのようにチェックすればよいのでしょうか?
ここでは、トイレから下水臭がするときにチェックするポイントについて解説します。

トイレ本体の不具合をチェック
トイレ本体の不具合をチェックすることで、下水臭の原因を突き止めることができるかもしれません。

トイレ本体は、目で実際に確認できる部分が多く、原因を明確にしやすい場所です。

例として、トイレ本体に強い衝撃が加わったり、経年変化でひび割れなどが発生し、そこから水漏れが発生している場合は、臭いの原因になります。

また、流しても封水が溜まらない場合は、トイレタンク内の不具合が考えられます。トイレタンクは、フタを開けることで確認できるので、不具合が起きていないかをチェックしましょう。

排水管や通気管の不具合をチェック
排水管や通気管が不具合を起こしている可能性をチェックする方法として、壁に隙間が空いていないかを確認する方法があります。

もし、隙間が空いていたらそこから空気が漏れ出して、下水臭を発生させている可能性が考えられます。

排水管や通気管は、目に見えない部分なので、隙間を発見したら、業者に依頼して点検してもらうのがおすすめです。

排水管や通気管自体を交換しなければいけないケースは多くなく、基本的には隙間を埋めて補修するというやり方が一般的です。

床排水トラップの不具合をチェック
トイレの床に排水トラップが設置されてある家庭では、椀がズレなくかぶさっているか、しっかり閉まっているかを確認しましょう。もし、不具合を発見した場合は、防州椀などに取り替えることで、下水臭を解消できる可能性があります。

トイレの下水臭の場所別対処法

トイレの下水臭の対処方法は、場所によって異なります。

まず、普段掃除をする際に、掃除が行き届いてない場所がないかを確認しましょう。掃除で下水臭が解決できない場合は、業者による対処が必要になる場合があります。

では、トイレの下水臭の対処法には何があるのでしょうか?
ここでは、トイレの下水臭の場所別の対処方法を解説します。

床や壁から臭いが発生している
床や壁から臭いが発生している場合は、尿などのアンモニア臭が付着している可能性が考えられます。

また、長時間放置しておくとシミや変色を起こし、掃除しても取れにくくなってしまうので注意しましょう。基本的は、トイレ用の拭きシートで取ることができますが、それ以外だと、クエン酸を使用した掃除が効果的です。

尿に含まれるアンモニアはアルカリ性であるため、クエン酸による酸性の作用が働きます。また、あまりにも壁や床の臭いが取れにくい場合は、防臭や抗菌効果のある壁紙、床材に張り替えるのも手です。

掃除回数が増えると、手間がかかってしまうので、状況に応じて張り替えの検討がおすすめです。

便器内の黄ばみから臭いが発生している
便器内の黄ばみは尿石であることがほとんどであるため、酸性の洗剤でこすり洗いすることで対処できるでしょう。

定期的に掃除をしていれば、黄ばみが発生することも少ないですが、流し忘れや用をたしてから放置するのは控えましょう。

換気扇にアンモニア臭が付着している
尿に含まれるアンモニア臭は、上に上がっていく性質があるので、換気扇をはじめ、天井や窓などに臭いが染み込みやすくなっています。

また、換気扇がほこりで覆われていると、吸い込む機能も失われるため、トイレ内にアンモニア臭が滞留してしまいます。

そのため、定期的に換気扇のほこりを掃除しておくか、数回に一度、換気扇のファンを取り外して丸洗いしておくことで、臭いの発生を予防できるでしょう。

トイレが下水臭くならないための対策

トイレの下水臭は、トイレ本体の損傷や尿による汚れなどは、自力でも対処できますが、配管や通気管などの目に見えない部分は、簡単に掃除ができません。

しかし、そういった部分も、普段の使い方を見直すことで、不具合を未然に防ぐことができます。主に、封水が切れていないか、トイレットペーパーを流しすぎていないかなど、日頃の使い方を見直しましょう。

また、こまめに掃除を欠かさずに行っておくことで下水臭の対策ができます。大きなトラブルになる前に、しっかり掃除や点検をしておきましょう。

まとめ

この記事では、トイレから下水の臭いがした際の原因や対処法について解説しました。
トイレの臭い対策は、まず適切な使い方と、定期的な掃除がポイントです。

また、排水管や配管などに不具合を感じた場合は、むやみに自力で対処しようとせず、業者に依頼して点検や修理をしてもらいましょう。

トイレの下水臭は、いつどのタイミングで発生するかわかりません。日頃から対策を整えておくことを心がけましょう。

しが水道職人(滋賀水道職人) 0120-492-315

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