水のコラム

ラバーカップにコツは必要?正しい使い方を押さえよう

2023年05月15日  水回り

トイレなどの水周りがつまったときに大活躍するもののひとつに、ラバーカップが挙げられます。しかし、正しい使い方を理解していなければ、つまりが改善しないだけでなく、トラブルがさらに拡大する可能性があります。

本記事では、ラバーカップの正しい使い方と合わせて、取り除くことができるつまりと解決しないつまりについてご紹介します。本記事でご紹介する内容を、ぜひ今後の生活にお役立てください。

ラバーカップを使ってはいけないつまりもある!つまりの状況を確認しよう

住宅の水周りがつまったときに大活躍するラバーカップは、ホームセンターに行くと1,000円ほどの価格で購入できることから、水周りのつまり用としていくつか常備するご家庭も多いのではないでしょうか。

しかし、ラバーカップがあっても、どのようなつまりに適しているのかを把握しなければ、つまりそのものをきれいに取り除くことは困難です。ラバーカップで取れるつまりの原因は、主に以下の4つだと考えられています。

◆ラバーカップを使ってもよいつまり
・使いすぎたトイレットペーパー
・排泄物
・お掃除シート
・ティッシュペーパー

一方で、ラバーカップでは除去しきれないつまりの原因は、以下の4つあると考えられています。

◆ラバーカップでは解決しないつまり
・固形物
・猫砂
・食べ残し
・油 など

つまり、ラバーカップで取り除くことができるつまりとしては、水に濡れるとバラバラになる特徴を持つ紙や、排泄物が有効だと言えるでしょう。

一方、トイレに流してもよいと言われる猫砂などの固形物や食べ残し、調理済みの食材に含まれる油などは、ラバーカップでは取り除くことの難しいつまりと考えられます。

ラバーカップの種類

水周りのつまり対策として常備することの多いラバーカップですが、実はその種類にはいくつかあることをご存じですか?

ラバーカップは、主に3種類あると言われています。具体的に解説するので、つまりやすい場所にはどのような形状が合うのか、照らし合わせながら見ていきましょう。

お椀型
お椀型のラバーカップは、ホームセンターなどでも目にすることの多いタイプです。ゴム製でできたお椀型の吸引部分と、プラスチックの柄が付いているのが特徴です。価格も一番安いので、ラバーカップと聞くと一番に思い浮かべる種類と言えるでしょう。

突起付き
お椀型のラバーカップに、やや突起が付いた種類もあります。突起付きは洋式トイレに使用しやすい形状であるため、近年のトイレには最適なラバーカップとも言えます。

形状はラバーカップと異なるものの、使い方に相違はないため、洋式トイレがつまりやすくて困るといった方におすすめのタイプと言えるでしょう。

汎用
ラバーカップのようにお椀型ではなく、長方形の形をした吸引部が付いているのが汎用タイプです。和式、洋式、節水型トイレなど、種類を選ばずに使うことができるため、ビルやマンションなどに常備することが多い種類です。

やや特殊な形をしているため「自宅のトイレにも適応するだろうか?」と不安を抱く方も多いですが、トイレだけでなく浴室などの水周りにも使えるほど汎用性が高いため、トイレ用と浴室用など、それぞれ用意しておくのもよいでしょう。

ラバーカップの正しい使い方

せっかくラバーカップを持っていても、正しい使い方を知らなければ適切につまりを取り除くことはできません。ラバーカップの正しい使い方は、ゴムでできた先端を封水部分に密着させることです。

密着させるためには、ラバーカップを封水に対して垂直になるように持つことがポイントです。垂直に持っていないと、隙間ができ、空気がうまく押し込めません。ラバーカップを持ったら、封水に対して垂直に持っているかを確認しましょう。

コツは「引く」こと!
封水に対して垂直にラバーカップを持ったら、次は密着させて、何度か押したり引いたりしましょう。このとき、押す力が大切だと考える方も多いですが、ラバーカップのコツは引く力がポイントです。

密着させて空気をしっかりと送り込んだら、思い切りラバーカップを引きます。吸引力によって配管や排水管に留まっていたつまりの原因が上下左右に動き、きれいに取り除くことができます。

ラバーカップを使う前の準備

ラバーカップを使う場合は、あらかじめいくつかの準備をすることも必要不可欠です。ここでは、ラバーカップを使うときに取り入れてほしい準備についてご紹介します。

止水栓を閉める
ラバーカップを使うときは、あらかじめトイレの止水栓を閉めてから行いましょう。止水栓を閉めておくと、給水管から給水タンクへの給水が止まり、貯水を行いません。温水洗浄便座のタイプによっては、人感センサーによって自動で流れるものもあります。

ラバーカップを使用する際に、人感センサーによって排水・給水が行われてしまうと、必要以上の水を使用することにつながります。そういったときのためにも、あらかじめ止水栓は閉め、必要以上の排水が行われないよう準備しておきましょう。

温水洗浄便座の電源プラグを抜く
次に、温水洗浄便座の電源プラグを抜いてください。封水にはいくらかの水が残っている状態です。引く力が重要であるため、温水洗浄便座そのものに水が付着する可能性もあります。

電源の入っている温水洗浄便座に水が付着すると、漏電や故障などの原因につながるほか、最悪の場合感電やショートする可能性もあります。大きなトラブルを未然に防ぐためにも、温水洗浄便座の電源プラグも抜いておきましょう。

周辺を養生する
温水洗浄便座の電源プラグを抜き、止水栓を閉めたら、次はトイレの周りを養生しましょう。養生と言っても自宅にあるもので構いません。新聞紙や不要になったタオルなどで養生できます。

いくら給水管から給水された封水であっても、便器にはさまざまな菌が混在しています。ラバーカップの使用時に床や壁に水が飛び跳ね、さまざまな菌が付着して腐食や異臭につなげないためにも、汚したくない部分はきれいに養生すると安心です。

ゴム手袋を着用する
トイレ周りをしっかりと養生したら、次はゴム手袋を着用しましょう。便器に付着した汚れや菌が、ラバーカップの操作によって腕や手に付いてしまうことを防ぐためです。

定期的にきれいに掃除をしていても、人体から排出される排泄物にはさまざまな菌が滞在しているものです。どれだけきれいに見えていても、できるだけゴム手袋を着用して、衛生管理を意識しながらラバーカップを使いましょう。

アルコール消毒液の用意
ひととおりの準備ができたら、実際にラバーカップを使用し、つまりの原因を取り除きましょう。つまりの改善が見られたときは、周辺のアルコール消毒をして完了です。

養生に使用した新聞紙や不要になったタオルは、ビニール袋などに入れてから各自治体の指示に沿って廃棄しましょう。壁や床材によっては、アルコールが適さないものもあります。

アルコール消毒を使用すると、色が薄くなったり変色したりする可能性がありますから、素材に合わせた消毒を用いるのがポイントです。トイレのお掃除シートであれば、除菌タイプのものもあるので、お掃除シートで念入りに拭き取るのも効果的です。

まとめ

本記事では、ラバーカップの種類や正しい使い方、ラバーカップで取り除くことができるつまりの原因などをご紹介しました。

トイレに違和感を持ったときは、闇雲にラバーカップを使用しても意味がないことが理解できたのではないでしょうか。固形物の形状やサイズによっては、配管や排水管を塞いでしまう可能性も考えられるため、つまりの原因を特定したうえで使用するのが望ましいでしょう。

ラバーカップは、ホームセンターなどでいつでも購入できます。また、キッチンや浴室の排水口のつまりにも効果的なので、水周りにひとつずつ用意しておくと安心です。本記事でご紹介したラバーカップの正しい使い方を押さえ、これからの生活に役立ててください。

しが水道職人(滋賀水道職人) 0120-492-315

しが水道職人(滋賀水道職人) 0120-492-315