水のコラム

トイレにこびりついた黄ばみ汚れは尿石?清掃方法や予防対策を解説

2023年06月21日  トイレ

自宅のトイレや公衆のトイレで黄ばみ汚れが付着しているケースを見つけた経験がある方は多いでしょう。

この黄ばみ汚れの正体は、「尿石」の場合もあります。

そこで今回は、トイレにこびりついた黄ばみ汚れの原因と清掃方法や予防対策についても解説します。

尿石とは?黄ばみ汚れがつく原因

トイレ用洗剤をつけてブラッシングしても落とせない便器内の黄ばんだ汚れは、その多くが尿石によるものです。

その名の通り、尿石のもとは尿です。

尿内には尿素やカルシウム系イオン、アンモニウム系イオン、ナトリウム系イオン、尿酸などの成分が含まれており、これらの物質自体は無害です。

ただし、尿素は雑菌の力によってアンモニアに分解されます。

このアンモニアによって周囲がアルカリ性化していくと、尿に含まれるカルシウムが非水溶性の物質に変わります。

この化学反応によって尿石が生まれます。

通常だと、尿が尿石になるまでには幾分タイムラグがあります。

よって、水洗トイレで水を流しているのに、なぜ尿石がこびりついてしまうのか疑問に思うのではないでしょうか。

以下、尿石がこびりつく原因を解説します。

尿が完全に流れていない

尿石がこびりつく原因のひとつは、トイレの流水で完全に尿が流れていないことが考えられます。

仮に、水道費用の節約をするために水を流す回数や水量を減らすと、残った尿が便器内にある状態が長くなって、尿石が溜まりやすい状況になります。

水槽内にペットボトルを沈めているケースも同様でしょう。

このような環境では、水だけでは全部流せずにちょっとずつ残った尿や、便器の縁部分など水が流れづらい場所に飛びはねた尿がそのままにされ、雑菌の増殖が進行してしまいます。

節約も大事ですが、トイレを使うときは毎度適切な水量を流すことをおすすめします。

トイレを頻繁に清掃していない

尿石の溜まりを防止するには、なるべく尿を便器内に放置しないことが重要です。

トイレ清掃する機会があまりないと当然洗い流されずに残留した尿が溜まり続けます。

そして、そこから菌が増えて尿石や異臭のもとになります。

加えて、へばりついてサイズが大きくなった尿石が配水管部分をつまらせたり、便器機能を低下させたりする場合もあります。

黄ばみ汚れが目立ってきたら、なるべく早く尿石を除去することが重要です。

毎回、便器内部をブラッシングするだけでも尿石に対して予防の効果があるので、定期的なトイレ清掃を習慣化しましょう。

尿石がこびりついた場合のトイレ清掃法

もし、日常のトイレ清掃では完全に取れない尿石が出てきたら、酸性洗剤を用いて清掃する手法を実践してみましょう。

以下、尿石専用の洗剤やそれを使った清掃法を紹介します。

尿石専用洗浄剤

酸性の尿石専用洗浄剤は、酸性の力でブラシやスポンジ類で擦っても取りきれないしつこい尿石汚れを溶かして、洗い落としやすい状態に変えてくれます。

尿石専用洗浄剤は大きく分けてジェル状タイプと液状タイプの2通りがあります。

まず、ジェル状タイプの尿石専用洗浄剤はチューブ型のものがほとんどで、口先部分が細いので汚い箇所にそのままかけられるところが特徴的です。

ジェル状タイプは粘り気があるので、特定の箇所に止まります。

洗剤をかけたあと汚れが完全に落ちるまで数分から数時間くらいそのままにする必要がありますが、ブラッシングする手間なく簡単に使える点が魅力でしょう。

液状タイプの尿石専用洗浄剤は、洗剤をかけた後、清掃ブラシでこすり洗いが必要なケースもあり、若干面倒です。

2〜3分くらいで洗い流せるのがメリットですが、15〜20分くらいつけておくと効果がより高くなるでしょう。

また、口先部分の細くなったノズル状の洗剤を使えば縁の裏面など、日常手が届きにくい細かな箇所まで効率よく洗剤をかけられるので、とても便利です。

目に見えない汚れも全てきちんと落としたいときに活躍します。

酸性洗剤を使うと肌トラブルが起きてしまう人や、環境に負担のない洗剤を選びたい人には、オレンジやレモンなどの柑橘系に含まれるクエン酸を主な成分にした弱酸性の尿石専用洗剤が最適です。

酸性洗剤独特の刺激臭が気になる人には、ラベンダーのような香りがついた商品もあるので、自分に適したものを見つけてみてください。

クエン酸と重曹

家にクエン酸と重曹があるときは、それらを混ぜ合わせた清掃法も効果があるでしょう。

はじめに、スプレーボトルに入れた水100mlに小さじ1/2杯くらいのクエン酸を入れ、溶かして、クエン酸製水を作ります。

尿石が付いている箇所にそのまま吹きかけたあと、その上からパウダー状の重曹をふりかけて20〜30分間程度そのままにしましょう。

そのあと、清掃ブラシやバススポンジなどでこすり落としすすぐだけで完了です。

肌が荒れやすい人や幼いお子さんがいる家庭に最適な清掃法です。

ただ、重曹の粉末をかけにくい便器の縁の裏面には不向きです。

クエン酸と同様に重曹水を使うこともできますが、洗浄の威力が低下してしまいます。

ちなみに、クエン酸と重曹は別の汚れにも効果を発揮します。

例えば軽度の詰まりや滑りであれば、簡単に洗い落とせます。

清掃する場合に注意するポイント

酸性洗剤を使って清掃するときは複数注意する点があります。

酸性の尿石専用洗浄剤は強力なので、臭いに敏感な人は気分を害するかもしれません。

窓を開けたり換気扇を回したりするなどして必ずトイレ内の換気をしながら清掃してください。

ビニール製手袋を着用

酸性洗剤は肌への刺激が強いので、肌荒れしやすい人や幼いお子さんのいる家庭ではとりわけ注意しましょう。

洗剤を使う場合はゴム手袋の着用を忘れないでください。

また、便座のような肌が直接触れる場所に洗剤が残っているとお尻がかぶれる場合もあるので、使った後は水でよくすすぎましょう。

トイレの材料との相性を確認

強い洗浄力がある尿石専用洗剤は、便器のコーティングを剥がすなど便器を傷めることもあります。

したがって、あらかじめトイレの材料など取扱い説明書で確かめた上で使いましょう。

尿石をこびりつかせない予防方法

尿石は黄ばみ汚れや異臭の原因にもなります。

なので、清掃で洗い落とす前にこびりつかないように予防対策することがポイントです。

トイレを使った後は適切な水量で必ず流す

水道費用の節約のために、トイレの水を毎回流さない人もいるかもしれません。

ただ、時間が経過するほど尿汚れは流れづらくなり、尿石が付くことが多くなります。

トイレを使う度に適切な水量を流すだけでも十分予防になります。

尿をする場合も座る

トイレを使うたびに水を流しても、便器の縁部分など目で確認できない箇所まで尿は飛び散ります。

なるべく尿を飛散させないように、男性でも便座に座って尿をすると尿石の発生を抑えられます。

定期清掃をして清潔に保つ

雑菌類は便器内だけではなく、便器周りの床・壁面に飛散した尿によっても増殖するので、黄ばみ汚れやトイレ内部の異臭につながります。

毎回便器内をブラッシングするだけでも尿石の予防になります。

トイレ内全部を一回で清掃するのは大変ですが、例えば床・壁面の拭き清掃をする日、便器内をブラッシングする日、便座を拭き清掃する日などを設けましょう。

清掃する場所を分けて毎日少しずつ清潔にするだけでも予防の効果は大きいです。

最近では役立つ清掃道具や洗剤類も多く安く購入できるので、それらの道具をうまく活用しながら定期的なトイレ清掃を意識してみてはいかがでしょうか。

まとめ

この記事では、トイレにこびりついた黄ばみ汚れの清掃方法や予防対策を解説してきました。

黄ばみ汚れの正体は、ほとんどが尿石です。

尿石が目立つ場合は、尿石専用洗剤を用いながら清掃してみましょう。

一度、尿石汚れを落とせたら綺麗な状態をキープするために本記事ないでお伝えした予防法も試してみてください。

しが水道職人(滋賀水道職人) 0120-492-315

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