水のコラム
排水管の接続を自分で行う方法を紹介!交換するタイミングも解説
洗面台の水の流れが悪いと感じたことはありませんか?原因は排水管の劣化による詰まりや破損にあるかもしれません。
大きな工事は業者に依頼する必要がありますが、ケースによってはご家庭で対処することもできます。
この記事では排水管の接続を自分で行う方法や交換するタイミングなどもご紹介していきますので最後までご覧ください。
排水管を交換するタイミング
洗面台の排水管は、ご家庭でも交換が可能です。
排水管を交換するタイミングは次のようなケースがあります。
ご家庭で当てはまる点があるか確認をしてみましょう。
排水管の詰まりを感じたとき
排水管は長年使用していると汚れも蓄積しやすくなります。
キッチンであれば食材のカスや油分が排水管に付着します。
洗面台やお風呂ならば、髪の毛や石鹸の成分が排水管に流れると詰まりの原因となります。
排水管の詰まりが発生し、掃除をしても詰まりが解消されない場合、排水管や下水管の詰まりがあるかもしれません。
排水管を交換した後に水漏れが起きる場合は、排水管を繋ぐ役目をしているパッキンというゴム製の部品も劣化している可能性があります。
パッキンはホームセンターなどで購入が可能なので交換すると良いでしょう。
排水管の臭いが気になるとき
排水管の臭いがするトラブルの原因は、主に2つのパターンが考えられます。
1つ目は、排水パイプと床を繋ぐ部分の防臭ゴムに問題があるパターンです。
防臭ゴムが取り付けられていないケースや部品が破損している場合に、臭いが漏れてしまっているかもしれません。
新しい防臭ゴムの取り付けやパテで埋めるという対策が良いでしょう。
2つ目のパターンは排水管が劣化し、ひび割れから臭いが漏れている可能性です。
排水管のU字部分に水が溜まっている部分を排水トラップと言います。
この部分に水がないと下水の臭いが上がってきます。
排水管の破損などで水が漏れている場合は、排水管の交換を検討する必要があるでしょう。
排水管から水漏れが起こったとき
排水管の水漏れの原因は、排水管のつなぎ目に使用されているナットの緩みやパッキンの劣化にある場合が多いです。
洗面台と排水管の間や、床と排水管の間それぞれにパッキンが使用されています。
このパッキンはゴム製で、早ければ10年程度で劣化が起きてひび割れてしまうため交換が必要です。
金属製の排水管の場合は長年使用しているとサビが付着してきますが、そのまま使用し続けると腐食が進みひび割れが生じるケースがあります。
排水管自体に問題があり水漏れが起きている場合は、交換をしなければなりません。
排水管の交換前に確認すること
排水管の交換をする前に、排水管の種類やサイズの確認が必要です。
それぞれポイントを説明していきます。
排水管の種類を確認
排水トラップの材質や形状を確認しましょう。
排水管の材質は樹脂製と金属製があります。
一般的に洗面台に使用されることが多い形状は、S字トラップやU字トラップやP字トラップになります。
S字トラップは洗面台から床の排水管へ排水されるタイプになります。
P字トラップは洗面台から壁の排水管へ排水されます。
樹脂製のS字トラップであればご家庭で交換する場合も多いですが、金属製トラップの場合は腐食が進んでいると床材までダメージが広がっているケースもあります。
そのような場合は業者に依頼する必要があります。
排水管のサイズを確認
排水管のサイズは外径で計測します。
樹脂製の排水管は32mmが一般的なサイズです。
金属製の排水管は25、32、38mmのサイズがあります。
パッキンも購入する場合は、サイズも種類も豊富なため間違えないようにしましょう。
排水管の交換に必要な道具
基本的に樹脂製の排水管の交換は、工具で破損する可能性があるため、取り付けなどは手で作業をします。
古い排水管の場合は手では外せない可能性があるため、ウォーターポンププライヤーやレンチなど部品を挟んで操作する工具があると良いでしょう。
排水プレートを外す作業や止水栓を止めるためにドライバーも必要な場合があります。
トラップに接続するパイプの代わりに蛇腹ホースが使用されている場合は、カットするためのハサミやカッターも用意しましょう。
水が漏れてしまった時のためにバケツやタオルなどもあると良いでしょう。
排水管の交換手順
ここではS字トラップの排水管の交換手順をご説明します。
1.止水栓を閉める
作業中に水が出てしまわないように止水栓を止めておきましょう。
止水栓は洗面台の下にあり、ハンドルタイプやマイナスドライバーで操作するタイプがあります。
2.ナットを緩めて排水トラップを外す
トラップ部分には水が溜まっているため、バケツを下にセットしておきます。
トラップに繋がっている2ヶ所のナットを緩めます。
片方のみ完全に外すのではなく、両方とも徐々に緩め、水がこぼれないようにトラップ部分を外しましょう。
3.排水管を引き抜く
排水管と床の間にある円形プレートは排水プレートとになります。
プラスドライバーを使用して取り外し、排水管を引き抜きます。
排水管の下に防臭ゴムが取り付けられており、こちらも劣化しているようなら交換をしましょう。
4.新しいトラップに交換する
新しいトラップを装着します。
排水パイプの代わりに蛇腹ホースタイプが使用されている場合は、作業前に同じ長さに切っておくと良いでしょう。
取り外した防臭ゴムを排水管に装着して戻していきます。
5.排水トラップを取り付ける
取り外しと同じようにナットを2ヶ所交互に締めます。
取り付け時にパッキンのずれやナットがずれてしまうと、水漏れするため取り付け直しましょう。
最後に排水プレートのネジを締めます。
6.水漏れがないことを確認する
止水栓を開け、水を出した時に接続部から水漏れをしていないか確認して終了です。
こまめに掃除をしてトラブルを防ぐ
日頃から排水管のお手入れをしていれば、排水管を長持ちさせることができます。
取り組みやすい方法は、大量のお湯で汚れを流す方法です。
排水口をタオルなどで塞ぎ、40〜50℃程度のお湯を溜めてから流すことで強い水圧で汚れが取れます。
1ヶ月に1回程度の頻度で行い、汚れの蓄積を予防しましょう。
お湯と併用し、お酢や重曹やパイプクリーナーなどの薬液を用いるのも有効です。
注意するポイントは熱湯など高温のお湯を使用しないことです。
排水管の材料で塩化ビニルが使用されている場合は、高温のお湯が流されると変形や破損の原因になります。
排水管を逆に傷めてしまいますので温度の調整をしましょう。
排水口のゴミ受けはお手入れ前に外して、しっかり水圧が排水管にかかるようにしましょう。
普段から気をつけるポイントとしては、異物が排水管に流れないようにゴミ受けを工夫することです。
洗面台で靴や衣類を手洗いすると砂や糸くずが出るので、そのまま排水口へ流すと詰まりの原因となります。
市販のゴミ受けやネットなどを活用して異物を防ぐことも有効です。
自分で解決しないときは業者に依頼する
排水管の耐用年数は使用されている素材により変わりますが、20年以上経過していれば劣化の可能性があります。
その頃には排水管だけでなくパッキンなどの部品も劣化している可能性があるため、交換の工程も多くなってしまいます。
工具が無ければ購入する手間もあるため、ご家庭で対処が難しいと感じた場合は、業者に依頼をしましょう。
交換する場所によって金額も違いますが、複数の業者に見積もりを依頼し、金額の差が無いか比較をすると良いでしょう。
まとめ
排水管は目には見えない場所なので、汚れやゴミが溜まりやすい場所になります。
排水管の交換はご家庭でも対処が可能ですが、手順を守らないと排水管のパーツを戻すことも大変です。
日頃からのお手入れをすることで、後々の作業の手間を減らすように心がけましょう。