水のコラム

蛇口の根元から水漏れが!その理由の確認点と必要な対処

2023年09月13日  水漏れのトラブル

蛇口の根元から水漏れが生じた場合、軽微な水漏れで自己修理が可能な場合もありますが、問題が大きくなる可能性もあります。このため、本記事では蛇口の根元から水漏れが生じる原因と確認すべきポイント、必要な対処方法について詳しく解説しましょう。

最初に水漏れした蛇口の種類と設置箇所をチェック

水漏れを修理する方法や修理に要するパーツ類は、蛇口の種類により違います。自分で修理する場合のために、主な蛇口の種類と、どのようなところで使われるかを理解しておきましょう。一般家庭でよく使用される種類は下記の4パターンです。

シングルレバー式混合栓
シングルレバー式混合栓とは、レバー型のハンドルが付属する水栓のことです。上と下に移動させて水量を調節し、左と右に移動させて温度調節します。

片手でも手軽に操作可能なので、食器洗いをしながら水を出す、洗剤の付いた手で水を出すといった場面で活躍しています。よって、キッチンや洗面所で頻繁にある種類です。

ハンドル式混合栓
ハンドル式混合栓とは、シングルの蛇口に対して水とお湯両用のハンドルパーツが各々付属する水栓タイプです。お湯を出す際は、双方のハンドルを回してお湯の温度を調整します。オーソドックスなタイプの水栓で、風呂などで頻繁にある種類の水栓です。

サーモスタット式混合栓
サーモスタット式混合栓とは、回せるタイプのハンドルパーツが胴体の左サイドと右サイドに各自付いているタイプです。片方で温度調整し、もう片方で水の出し止め動作、シャワーとカランのスイッチ機能をもちます。

サーモスタット機能により、吐水口から出る湯温を一定レベルに維持できます。浴室などでよく使われている種類です。

単一水栓
単一水栓とは、ハンドルと蛇口が各自ひとつだけの単純な構造をもつ水栓で、水かお湯のいずれかだけ出るタイプです。水が出るときはハンドル部分に青い点が付き、お湯が出るときはハンドル部分に赤い点がつきます。

単一水栓から水が出る作りは、ハンドル式混合栓とほとんど同様です。家内では、洗濯機置き場の壁面などに給水用の水栓として取り付けられています。

蛇口の根元部分で水漏れする理由

蛇口の根元が水に濡れていて、水漏れみたいに見えたとしても、絶対蛇口の根元のところが壊れているとはいえません。別の原因で漏れ出した水が根元のところに溜まっていることもあります。

下記、蛇口の根元周辺で発生しやすい水漏れの理由を解説していきます。

経年による老朽化
経年老朽化とは、年月が経つことで物が古くなり消耗していく事象です。空気や光、水分に晒され傷んでいきます。水栓のパーツは常時水や水圧に当たっているので、経年老朽化が発生しやすい箇所なのです。

水栓の経年老朽化が発生する基準、つまり水栓の寿命のタイミングは、10年程度といわれています。使用頻度によって異なりますが、新しい水栓を設置してから10年程度経つと、内部パーツ類が老朽化して水漏れしやすくなるのです。

頻繁に発生するのは、シングルレバー式混合栓のバルブカートリッジ部品の老朽化による水漏れトラブル、ハンドル式混合栓のパッキンの老朽化による水漏れ事故などです。これらのことが発生すると、レバーや胴体のつなぎ目から流やかに水漏れして根っこの地点に溜まるので、根元からの水漏れ問題のように見える場合があります。

水撃作用
水撃作用とは、蛇口を閉めた際に壁内から「どん」といった不審音がするように聞こえる事象のことです。この事象は、流れる水を突如止めたために、流れようとする水のパワーが水道管に激突し、壁面などにその振動が伝わって発生します。

ハンマーで叩く音に似ていることから「水撃作用(別名ウォーターハンマー現象)」という名前がつきました。パワーをぶつけられた水道管内部には、だんだんそのダメージが溜まっていきます。そのダメージで、水道管自体やパーツのつなぎ目、給湯器に設置されている水道具が壊れる場合があるのです。

経年老朽化が発生していれば、より損壊の可能性は高くなります。この損壊状態が吐水口周囲で生じている場合、蛇口の根元回りに水漏れ問題が発生する要因になるでしょう。

蛇口の根元部分の水漏れをチェックする際のコツ

こちらでは、水漏れ問題の見極め方やメインの水栓の種類別に確認するパーツ、考えられる要因を解説していきます。

水道メーターを調べる
水を使用すると、水道メーター内の小さい羽の付く丸型のパーツ(パイロット)が回わります。水を使用していないのにパイロットが回る場合は、自宅のどこかで水漏れが生じている場合があるでしょう。

戸建のケースでは、水道メーターは土地内の道路寄り範囲、駐車場近くに設置される場合がほとんどです。アパートではほとんどの場合、玄関そばの「PS(パイプスペース)と記されたドア内にあります。

水漏れを確認する際は、全部の蛇口を閉めて、パイロット部分が回転するかチェックしてみましょう。水漏れが一定量あればパイロットのところは間断なく回転しますが、わずかな量のときは途切れながら動作するので、じっくりと観察するのがコツです。

蛇口から水漏れを起こしやすい箇所を調べる
まず、シングルレバー型混合栓の場合です。シングルレバー式混合栓で水漏れトラブルを引き起こしやすい地点は、レバーの下の地点、スパウトといわれる蛇口がつながる胴体パーツ、吐水口でしょう。レバーの下のところやスパウトからの水漏れトラブルは、レバーパーツを上にあげて水が出ている最中に漏れてくるのが特長です。

反対に、吐水口から起こるケースは、レバーパーツを下にして水を止めている際に水漏れします。レバーの下のところから水漏れを起こしている場合、問題が疑われるのはバルブカートリッジのところです。レバー自体にゆるみや亀裂が入っていることもあります。

スパウトは外側から見ると上と下部分に溝がつく構造をもっており、どちらサイドの溝のところから水漏れを発生させているかで、要因が異なります。ほとんどの場合、スパウトの上部分からの水漏れ問題はバルブカートリッジのトラブル、スパウト下のところからの水漏れトラブルは内側のパッキンの老朽化によるものです。

次に、ハンドル式混合栓の場合です。ハンドル式混合栓で水漏れを引き起こしやすいところは、ハンドルの下部分、蛇口パイプの付け根箇所、吐水口のあたり、壁面と水栓のジョイント部分でしょう。

ハンドルの下部分から水漏れしている場合、ハンドル箇所のナット部分にゆるみがないかチェックしましょう。確実に締まっている場合、ハンドル内部の三角型パッキンやスピンドルパーツの故障かもしれません。

蛇口パイプの付け根地点から水漏れしているときも、ひとまずナット部分のゆるみ具合をチェックしてみましょう。ナット部分に異常がないなら、ナット内側のパッキンの老朽化かもしれません。

吐水口そばから水漏れしている場合、考えられるのはスピンドル・ケレップ各パーツの老朽化です。

ハンドルパーツや吐水口近辺ではなく、水栓と壁面のジョイント部から水漏れする場合もあります。このケースはつなぎ目のパッキンや、根元に巻いているシールテープ材の老朽化かもしれません。

蛇口の根元からの水漏れケースではない場合も

先述したように、蛇口の根元部分に水がたまっている状態でも、根元部分から水漏れしているとは限らないでしょう。根元より上部分のアクシデントでゆるやかに水漏れした場合でも、流れた水は勝手に根元辺りにたまるからです。

適切にジャッジできない場合は、蛇口の根元部分を拭ったあと、水が根っこの箇所から溢れるのか、もしくは上のほうから流れているのかよく観察してみましょう。

まとめ

今回は、蛇口の根元から水漏れした場合の理由の確認点と必要な対処について解説しました。蛇口付近は常に水に濡れている状態なので、水漏れなのかどうか判断しづらい部分はあるでしょう。

迷ったときは、専門業者に依頼して判断するのもひとつの方法でしょう。本記事の内容もぜひ参考にしてみてください。

しが水道職人(滋賀水道職人) 0120-492-315

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